症例紹介

鳥さんが調子が悪そうなら体重を測ってみる話

鳥さんの体重測定の重要さは日々の診察でお話しています。

「もしかして調子悪いかも?」という時には朝夕で1日2回測ってみる事をおすすめします。

 

例えば朝40gあったセキセイインコが夕方36gの変化をしていたらかなり病気が疑わしいですし、翌日に34gなら早々に動物病院に行くべきです。

鳥さんの「元気に動けているから大丈夫そう。」はあまり当てになりません。動いているからこそ、体重が減りやすい動物なのです。哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類と診察していますが、鳥類がこの中では体力の消費が激しい動物になります。高体温で常に素早く動く動物である鳥類を考慮に入れ、病気が疑わしい時はケージレストを行い、消耗を最小限にするべきです。

 

加えて、「食べたふり」をする動物です。

シードのカラが落ちていて、クチバシで何かをつまんでいると食べている様な感じが出ます。カリカリとシードやペレットが割れる音がしますので、より食べている状態を演出します。よく見ると剥いた種の中身が床に落ちています。

 

鳥さんは実際の筋肉や脂肪のシルエットが非常に分かりにくい動物です。羽によってふっくらとした感じになり、見慣れないと痩せているかは判別しにくいと思います。

鳥類の場合は見た目よりも、「触診」で痩せているか太っているかを判別の材料とします。これは、太っている個体や痩せている個体、普通の個体全てを経験しないと難しいので、1~2匹を飼っている一般の方が判別するのは難しいと思います。

正常であるか分からなければ鳥の診察に慣れた獣医師による「健診」によって体格を確認すれば良いと思います。健診を続けている鳥さんはカルテにひたすら「正常ないつもの体重」が書かれていますので、

 

調子が悪い鳥さんは「膨羽」といって羽を膨らませて、保温できる層を厚くする習性があります。この時点で調子が悪いのは確定ですが、シルエットを読むのは余計に分かりにくくなります。

 

そういった上記の点を考慮して、見た目だけで状態の把握をするのでなく、実際の体重も判断材料とします。

もちろん、診察では顔つき、便の色、吐き気、検便、そのう検査、レントゲン検査などなども加えて診断材料としてます。

 

セキセイインコであれば30gを切っていなら、即時に診察をおすすめしますし、25g前後は治療しても命に関わるレベルだと思います。

自宅で病気の確定診断を取る必要はありません。とりあえず「いつもより体重が減った。」と気が付き動物病院に行く判断が出来れば良いと思います。

細かい診断は我々獣医師とスタッフが進めますので、家で全部やろうとしない事です。

仮に家で診断が出来たとしても治療や処方は動物病院でないと出来ませんので、動物病院へ行ける程度の余力は残しておきたいです。

 

先ほども書きましたが、病名も診断でき治療も分かっている病気であったとしても、それを受ける動物さんの体力が少ないと、上手く成立しません。体重測定を病気を見つける糸口としてみてはいかがでしょうか。

 

BEN犬猫エキゾの病院

院長石川雅章