鳥類の診察

鳥類の診察について

ある病気に対する治療法は、必ずしも1つではありません。当院では症例や飼い主様のご要望にも配慮し、可能な限りの治療法をご提案いたします。病気を早期発見できれば、治療の選択肢も拡がります。「いつもと様子が違う」など、わずかな異変が病気のサインかもしれません。些細なことでも構いませんので、いつでもお気軽にご相談ください。

お連れになる時のポイント

ご自宅での状況を詳しくお伺いするためにも、可能な限りいつもお世話をしている方がお連れになってください。体を膨らませて寒がっている場合は、プラスチックケースの中にキッチンペーパーを敷き、ケースの側面にホッカイロを貼ると保温が期待できます。中に温度計を入れておくと、より詳細な温度確認ができ安心です。食欲がある場合は、少量のお水やお野菜などもご用意ください。
特に体調に問題がなく健診でお越しの場合は、初回はケージごとお連れください。より詳しい生活環境を把握し、正しい飼育方法のアドバイスが可能です。

よく見られる症例・病気

過剰発情や異常産卵

繁殖された小鳥たちは、非常に繁殖力が高いために発情や産卵に関するトラブルが多くなってきます。産卵が続くと、体力や栄養状態が低下して難産になりやすくなります。卵詰まりや卵管の中で卵が割れたりする状態は急を要する体調です。
見た目が元気でも、計画性のない産卵は要注意です。ぜひ、ご相談下さい。

金属中毒

鳥類は時に小さな金属片を誤飲してしまう事があります。元気だったのに、急に調子がわるくなり、便が濃い緑色になったら中毒が疑わしいです。症状に応じて解毒剤や点滴治療を行ないます。
また、金属以外にも様々な異物や食べ物を誤食する事がありますので、放鳥時はよく様子を観察していただきたいですね。

羽毛異常

鳥類は自分で羽の管理ができる動物です。
羽が変形したり、抜けて生えてこない、色が変わったりしたら病気の可能性があります。
セキセイインコならPBFDといったウイルス感染、オカメインコのルチノー品種なら肝不全という定型の病気もあります。
羽に異常があっても、元気で食欲は正常なことも多いため、おかしいと思ったら早めに診察をすすめています。

足を上げる、握力がない

関節炎、骨折、脱却など骨格に関わる痛みの他に「痛風」や「雌の卵管の病気」でも足に違和感が出る場合もあります。
見た目だけでは判定しにくいため、レントゲン検査を行って鑑別を進めていきます。

当院で行っている治療・検査

問診・視診

問診では飼い主様に対して、現在の状況や飼育環境などについてお伺いします。視診では顔つき、羽の色、動作、呼吸や膨羽の様子などをチェックし、病気の可能性について考えます。問診と視診の結果から、追加で必要な検査があるかどうかを判断し、適した治療をご提案してまいります。

検便

飼い始めのセキセイインコでは検便で「カビ」が見つかる事があります。体重が減る前に治療を始めたいですね。

そのう検査

鼻や口内で細菌や原虫が増殖すると、そのう内にドロドロの液が溜まります。
鳥は鼻水が外に出にくく鼻炎の症状がわかりづらいので、定期的な検査をお勧めします。

健診のご案内

基本的に病気を隠す動物です。健康状態を定期的に確認する事が大切です。
簡易健診健診(旧Eコース)から利用される方が多いです。
栄養管理や体重の測定で予防できる病気も多くありますので、病気でない状態から体調を整えておきましょう。健康な子であれば「フォージング」の話もしていきます。

また、簡易健診の次に多いのは感染症コース(旧Dコース)です。通常の健診に「鳥の遺伝子検査2項目」が加わります。人に感染する恐れのある「鳥クラミジア」やセキセイインコに多く見られる「PBFD(オウム類嘴羽毛病)」をPCR検査します。隠れた感染症を詳しく調べたい飼い主さんにおすすめです。感染症を持っていながら、表に病気の症状を示さない鳥さんが時折います。
※診察前から病気の症状が認められる場合は健診コースではなく通常診察となります。

コースのご紹介

  • 簡易健診コース

    初診料・再診料の範囲で身体検査を行います。すべて鳥さんへ。初心者の方には冊子が付きます。まずは動物病院に行ってみようという方へ。

    検査内容 身体検査、糞便検査
    料金 初診1,980円(税込み)
    再診858円(税込み)
    ※初診料・再診料込みです。オプションで「そのう検査」が追加できます。880円(税込み)
  • 感染症検査コース

    一般健康診断+感染症のPCR検査
    幼若な鳥や新しくお迎えした鳥に強くお勧めします。少ない負担で可能です。検査に必要な最低限の検体は「羽と糞便」となります。

    検査内容 身体検査、糞便検査、そ嚢液検査、鳥のPCR検査2点(主にクラミジア、PBFD)
    料金 13,420円(税込み)
    ※初診料・再診料込みです。
  • 総合健診コース

    一般健康診断+フルコースで検査
    総合的に鳥の健康状態を把握することができます。30g以上の鳥にお勧めします。
    ※文鳥などフィンチ類は採血ができません。
    ※鳥さんを休ませながら行うため、預かりにて行います。完全予約制です。

    検査内容 身体検査、糞便検査、そ嚢液検査、レントゲン、血液検査(生化学検査、血球検査)
    料金 19,440円(税込み)
    ※初診料・再診料込みです。
  • レントゲンコース

    一般健康診断+画像診断
    骨格や内臓の評価を行うコースです。骨格や呼吸器、肝臓の評価を行います。すべての鳥にお勧めします。総合健診コースより負担が少なく、簡易コースより詳しく検査できます。完全予約制です。

    検査内容 身体検査、糞便検査、そ嚢液検査、レントゲン
    料金 6,600円(税込み)
    ※初診料・再診料込みです。

遺伝子検査について

PBFD:オウム、インコ類全般で若齢時。特にセキセイインコでよく出ます。同居の鳥がいなければ若いときに1回のみ。
クラミジア:鳥類全般。年に1回の定期検査。人に感染する人獣共通感染症の「オウム病」の病原体です。感染していても症状が出ない事もあります。
※過去にPBFD検査済みで、感染の可能性が低い場合はPBFDの検査を行わず、クラミジアの検査のみでの検診も可能です。

オプション検査について

ショ糖浮遊便検査880円(税込み)ラブバード類奨励
遺伝子検査項目追加1項目追加につき3,300円(税込み)追加、ボルナウイルス検査7,700円(税込み)
雌雄判定の遺伝子検査5,500円(税込み)

※健診コースを受けた方の健診価格です。通常の外来の料金は別途で設定しています。

【オプションで付加】
→その他の感染症(BFD、抗酸菌、ボルナウイルスなど環境や予算に応じて行います。)
→遺伝子検査による雌雄判定もオプションで付加できます。

  • 30g以下の小型鳥や保定の困難な個体では血液検査を見送ります。
  • 当院は予約優先制となっております。特に土日は混雑が予想されますので、予約の上で来院ください。総合健診コースは時間がかかりますので完全予約制で半日預かりになります。
  • 検査はノーリスクではありません。そのう検査、レントゲン検査、血液検査は一定時間の保定が必要となります。特に血液検査が最も負担がが大きくなります。鳥の扱いに熟練した獣医師・スタッフが検査を担当いたしますが、少ない確率で不測の事態が起こる可能性にご留意ください。鳥は病気を隠して元気なふりをしています。ごくまれに検査に耐えられない程の個体がおります。
  • 興奮しやすい中型以上のオウム類や嘴や爪の鋭い種類は相談の上で鎮静や麻酔をかけて処置をする場合があります。その場合は別途費用が発生します。
  • コースが決められない場合は「バードドック」の予約のみ取り、当日に相談して決めて頂く事も可能です。簡易コースや感染症コース、レントゲンコースは当日での変更が可能です。余裕をもってご予約をお願いします。
  • ラブバードには「クリプトスポリジウム」が腸に感染している例があります。オプションで「ショ糖浮遊法による検便」をおすすめします。
  • 各健診コースは病気の外来で行った場合に比べ費用を抑えて設定しています。検査前から病気や症状がある状態では健診ではなく通常診察となります。
  • 激しい換羽(トヤ中)や産卵後など体調の変化があるときは、病気ではないですが正確な検査結果が得られないため、通常の外来としてお受けします。