症例紹介

乾燥系のリクガメは乾燥させない話

乾燥する時期になると多くなる病気の一つに「リクガメの尿酸結石」です。

主にアフリカ系のケヅメリクガメや地中海リクガメ(ロシア、ギリシャ、へルマン、マルギナータなど)が尿酸結石になりやすい傾向があります。

 

これらの種は定期的にレントゲンの健診を行い、膀胱結石を早期に発見した方が経過が良いです。

 

そもそも、「尿酸」というオシッコのシステムは乾燥系の爬虫類や鳥類で見られる正常な尿の排出です。

固形で尿をする事で、水分を節約しているのです。

 

特にリクガメは持久力があるため、過度な乾燥にも耐えれます。逆の意味に言うと「脱水状態が分かりにくい動物」です。

冬の関東はとても乾燥しますが、その上でエアコン全開にして、パネルヒーター、赤外線の保温球、バスキングライトを点灯し続けたらケージ内はどうなるでしょうか?

湿度は一桁台になり、その乾燥状態が続けば乾燥系リクガメも耐えれない可能性が高いと思います。

 

対策は「湿度の測定と修正」です。

 

湿度の測定は基本的に常時行い、1日を通して30パーセントを切らない様に調整します。

温度の管理にエアコンを使う事が多いと思いますが、エアコンは湿度が下がるのが欠点です。冬は強めの加湿器と併用して使用すると欠点が補えますので、部屋の大きさに応じた製品を検討してみると良いです。

 

また、上記のリクガメは雑草や野菜が主食ですので、しっかりと大量に新鮮な葉っぱを食べてもらうのも脱水対策になります。

以前の記事にも書きましたが、タンパク質の多い食事も尿酸の量を増やしますので、草食性のリクガメは質素に葉物で栄養を取るスタイルがおすすめです。

 

診察中にこういった説明をしています。

 

健康にみえる時からレントゲン健診を行っておくと結石が出来るかどうかの目安が分かります。

ひたすらレントゲン健診を繰り返しても結石がなければ、上手く飼えていると判断できますし、もし小さい石が見つかればその時点で飼育の修正をかければ大事に至りません。

乾燥系の動物だからといっても、乾燥に耐えれる限度があります。その加減を把握して、飼育状況を設定していくとリクガメさんのコンディションは良くなるはずです。

 

BEN犬猫エキゾの病院

院長石川雅章