症例紹介

ラブバードの感染症

鳥の感染症コースを希望される方は多くなり、隠れた感染症があるという事が開業当初よりも浸透してきたと感じます。

今回は「ラブバード」のお話です。

 

ラブバードは「コザクラインコ」や「ボタンインコ」といったアフリカのサバンナを原産とするインコの仲間です。

雑種の「ヤエザクラインコ」など居ますが、基本的にはこの二種が日本での主な流通する種です。

 

当院の感染コースの初期設定では2個の感染症の検査が可能です。

ラブバードの初回なら「BFD」「クラミジア(CHL)」がおすすめです。

 

BFDは「ポリオーマウイルス」による感染症です。雛鳥で急激な体調不良を起こし、成鳥では羽毛異常を起こします。

時には無症状で過ごしている鳥さんも居ます。

もちろん、PBFDなど他のウイルス性の感染症も要チェックですので、ある程度予算をかけれる方は複数検査がおすすめです。

 

また、検便でもごく稀ですが「クリプトスポリジウム」の検出が報告されています。

慢性胃炎や腸炎を起こす寄生虫です。

これは通常の検便では見つけにくく「ショ糖検査」といって糖を混ぜた特殊な液で診断しますので、検便の追加検査をご希望の方は予約時にお申し付けください。

 

BEN犬猫エキゾの病院

院長 石川雅章