症例紹介

ウサギ

ウサギの食欲不振の話

ウサギさんが食欲不振になると、とても心配になると思います。

ウサギさんは特殊な消化器の構造になっていて、吐けない動物です。ワンちゃんは「吐いて食欲ない。」という来院はありがちですが、ウサギさんは吐くことなく、「うっ滞」と言って静かに胃が拡大している状態で我慢している事が多いです。

「食べが少ない」「便が小さい」「下痢をしている」「なんとなく苦しそう」が主なサインです。

 

軽度のうっ滞なら半日で回復するウサギさんもいますが、「1日食べてない」は治療対象です。フルーツやゼリーは食べた内に入りませんので、牧草やペレットの食べが減り、1日経つようであれば早めの診察をすすめます。

特にウサギさんは表情が乏しく、症状を隠してしまいます。朝と比べて夕方に食事の量が減っていない時や便の量が増えてない時は注意して観察して下さい。

1日食べていない状態は確実に来院の状態と述べましたが、半日食べていなくても重症化する前の対策として、治療してもいいくらいです。

胃腸の問題なら点滴や内服で治療します。一方で、「歯科の問題」や「子宮の問題」による食欲不振なら内服のみでは改善しない状態です。歯科の問題で多い「不正咬合」は尖った歯のの修正が必要ですし、子宮疾患は外科手術が治療となりますので、待っていても自然に回復はしません。

なぜ食べないのかは動物病院にて診断しますので、「食べてない」や「便が出てない」は早めに気が付きたいポイントです。

 

BEN犬猫エキゾの病院

院長石川雅章