症例紹介
はじめて動物を飼うときの要点
BEN犬猫エキゾの病院、院長石川です。
誰にでも「はじめて動物を飼う」という道は通過します。
できれば、大きなトラブルなく経験を積み、早く適切な判断が出来る様になった方が良いと思います。
全く初めて動物を飼うという飼い主さんも居ますし、犬猫は何匹も飼っていたけどエキゾは初めてという方も居ます。
また、小学生なのか、人生経験豊富なお金持ちの社長さんなのかでも、対応はだいぶ違います。
飼い主さんの背景とチャレンジする動物は様々ですので、具体的なアドバイスは診察で個別に行うのが最良です。
上手くいくときもあれば、色々と問題が起きてくるときもあります。
少しでも足しになればと。箇条書きにしてみました。
・成書で勉強してみる。
ネットやsnsだけでは情報の精度が弱いです。動物に精通していない人も、情報発信できますので、注意して利用するべきです。
若い方には合わないかも知れませんが、製本されて内容が吟味された「本」の知識を主な参考にしてはどうでしょうか。
・幼体ではなく成体をお迎えする
基本的に体力があるのは成体です。自信がなければ成体から始めてみると良いです。
鳥で言うなら「さし餌を与えている幼鳥」と「飛べて自力で食べれる成鳥」では安定感が違います。
・「入門種」と呼ばれる種類から始める
初心者向けの動物は、飼育の方法が明らかになっています。一方で、たまにしかお店に居なくて、流通数が少ない動物は飼育の情報が少なく、人間にも慣れにくく、扱いが大変な場合が多いです。
鳥なら「セキセイインコ」が入門で、「ベンガルワシミミズク(猛禽)」は玄人向けの動物です。
ネズミなら「ゴールデンハムスター」が入門で「ステップレミング」はすばしっこく扱いが難しいです。
また、流通量が多い種の方が、獣医学的な治療がしやすいので、何か病気やケガをしたときに復帰できる確率は高いです。
・近くに動物病院がある
近くに飼おうと思っている動物の診察ができる動物病院があるかは重要です。
そもそもエキゾチックアニマルの診察自体が専門性が高いですが、動物のマニア度を上げると対応ができる動物病院はかなり少なくなってしまいます。
・完璧な飼育はないと知る
調べたりするモチベーションは飼い始めが最も高いですが、最初に一気に調べて終りではなく、飼育継続後も「まだ知らない事があるかもしれない。」という気持ちを片隅に置いて、勉強を続けていく事が大切です。
石川には23年飼っているアカハライモリがいます。特に体調不良もなく治療もしたことがありませんが、ちょこちょことレイアウトを変えて微妙に探りを入れています。
飼育の方法も1つの方法しかないかと言えばそうではなく、人によって様々なスタイルで飼っていますので、自分がやりやすい型を見つけていく感じです。
以上です。ネットで良く分からないサイトをみて、動物の飼育を始めて、トラブルになる飼い主さんも見かけます。
病気になる動物を減らす参考になればと、願います。
BEN犬猫エキゾの病院
院長 石川雅章