症例紹介
うちの子はコオロギをたべない話
BEN犬猫エキゾの病院、院長石川です。
ハリネズミやトカゲモドキ類などで、コオロギを食べないという話があります。
基本ですが、ハリネズミやトカゲモドキは昆虫を主食にした動物です。
コオロギは食べるはずですが、例外も多々あります。
まずは「食欲不振」か「好き嫌い」かの判別を。
体重が落ち続けていれば、何か病気か環境に問題があるのではと考えます。
これは早急に動物病院へ行くべきです。
好き嫌いであれば、動物側に原因があるのか、コオロギ側に問題があるのかを探ります。
昆虫が主食とは言え、ハリネズミやトカゲモドキは人間が繁殖させた個体をペットにしています。生まれた時から、人工飼料を食べて、形のある昆虫すら見たことがないという個体は多いです。
人工飼料の生活を数年も続けている状況なら、すぐに食生活が変わるのは難しいです。
50過ぎたお父さんの偏食を直す様なイメージです。すぐには変化しません。
「慣らす」という作業が必要です。
いつも食べている中に、少しだけコオロギを混ぜるとか、潰して体液を混ぜておくとか、段階を細かくして進めると良いです。
また、餌側としては、「活」「冷凍」「乾燥」「缶」なのかで風味や鮮度が違います。
鮮度は「活」が最も良いですが、動いている餌を警戒する個体もいます。
コオロギと言うなら「フタホシ」「イエコ」の二択があります。コオロギにこだわらなければ、「デュビア」「レッドローチ」なども代用できますので、動物の反応を良く見てトライしてみてください。
あまりに無理なら、「昆虫を食べてもらう事自体に意義があるのだろうか?」と問わなければいけません。
ここら辺の判断は、初心者の方では大変だと思いますので、ハリネズミや爬虫類の診れる動物病院へ行き、アドバイスを求めると良いです。
BEN犬猫エキゾの病院
石川雅章