症例紹介

つぶやき/ウサギ

動物の薬局の話

本日は「薬局」のお話です。

動物病院にある程度通われている飼い主さんはご存知と思いますが、お薬は動物病院で処方します。

動物病院の薬局は見たことがないはずです。

 

人間の病院は医院と薬局が別でも成立します。

お薬の処方箋を書くのがお医者さんで、お薬を渡すのは薬剤師さんです。

 

動物病院では診察した獣医師が処方箋をカルテに書き、そのまま院内で調剤を行います。

特に当院の様なエキゾチックアニマルに関しては専用のお薬が存在しません。

セキセイインコ専用の抗生剤やウサギ専用の胃薬は存在しません。

人や犬猫のお薬から計算して適正量を求めます。

(例えば)

1.5キロのウサギに抗生剤5mg/kg1日2回で2週間分作成したいと思い、1錠50㎎の錠剤が何錠必要か?

をやってみます。

さあ、どういった処方箋になるでしょう。

1.5kg×5mg/kg×2回×14日÷50㎎となります。答えは4.2錠となります。

 

ただ、4.2錠のお薬はありませんので、実際は4と1/4錠の処方です。

もちろん、当院でウサギなら整腸剤や胃薬、食欲増進剤も追加しますので、胃薬や整腸剤も同様の計算によって適正量を算出します。

 

1.5キロの子と3.0キロの子では体重当たりの量が同じでも、処方するお薬の量は違います。

1.5キロの時もあれば、2.1キロ、0.9キロの時もあります。

毎回計算してオーダーメイドで調剤しているのです。

 

動物病院では【診察→検査→処方箋の作成→調剤→会計】が連続していて、この過程を1つの動物病院内で行います。

裏の薬局では常に迅速に調剤を行っていますので、ご理解の上でお待ちいただきたいです。

 

BEN犬猫エキゾの病院

院長 石川雅章